トルコ出張
先週、学会に参加するためトルコに行ってきました。学会は南トルコの観光地であるアンタリア市にあるホテルで二日間行われ、未来の都市を想像する様々な話を聞くことができました。

Re-Max国際学会のスピーチ

Re-Maxとはアメリカ系の不動産会社で、トルコでも住宅や建築関係の仕事を幅広くしています。私の発表は、人口7千500万人が住むトルコで、どんな未来の住宅を想像できるか、という内容で、とにかく日本同様地震の多いトルコにおいて、いかに耐震性をあげ、これからの建物を考える必要があるかを伝えました。

トルコの未来の科学者

週末は、トルコの文科省が開催した科学イベント「セルカンと一日科学者になりましょう」を担当しました。テーマは「イスタンブール2100年」。当市の31区から申し込んだ約1万8千人の中から選ばれた160人の高校生が参加しました。初々しく白衣をきた高校生科学者たちを、各グループに分け、自分たちが住んでいる区の都市問題を見つけ、将来に向かってその問題をどうやって解決できるか、どんな町に住みたいかを、考えてもらいました。全員、それぞれのプロジェクトを完成させ、発表もしてもらいました。研究者にとって、研究のすばらしさも大切ですが、プレゼンテーションも非常に重要です。来月には、市長にも発表することになっているので、よいトレーニングになったことでしょう。

学生と一緒でワクワクし、サイン会。

次の日は、このイベントに申し込んだ人も含めて約3千人が集まった会場で講演会を行いました。休みの日にもかかわらず、朝から多くの人々が集まり、入りきれない人もいたと聞きました。1時間の講演会の後も質問が絶えることがなく、僕が会場を出るまでは数時間もかかってしまうほどでした。トルコの若い人が、新しい刺激、知識を求めていることを痛感し、ますます僕も研究活動を実りある物にしていこうという力になりました。

文科省や学校の先生や学生が集まりました。

日本に帰る前に、テレビにも出演しました。これには二つの理由があって、一つは今回のメッセージを多くの人々に伝えたいと思ったから。子供は国の宝であり、すべての子供が持つ個々の可能性を存分にのばす教育こそが、国の根幹をなすべきであると考えているからです。もう一つの理由は、久しぶりに顔が見たいからテレビにでも出て欲しい、と母に言われたからです。(笑)出演後に電話で話したところ、「またやせたでしょう?」としかられました。結局、母親にとってはいつまでも子供は子供である、というのは世界共通のようです。

スタジオの雰囲気

今回の旅では、ほとんどプライベートな時間はなく、日本に帰ってきましたが、若手の応援は何よりの励みとなりました。これからトルコの子供達だけではなく、日本や世界の子供たちとと出会える機会をもっと増やしていき、自分自身の経験も更に積んでいきたいと思いました。
子供の刀

先週末は、講演会のため静岡県清水市へ出向きました。たくさんの子供たちも聴きに来てくれていて、講演後の質問タイムでは、積極的に手を挙げて質問をしてくれました。しかも、その質問の内容も、なかなか独創的なもので、僕もどうやってこたえたら伝わるか、悩んでしまうほどでした。子供の持つ無限の可能性をあらためて感じました。

また、今回は懇意にしていただいている黄檗売茶流の中澤宗匠とご一緒させていただき、その中で江戸時代から明治維新に至るまでの日本の歴史をとてもわかりやすく教えていただきました。徳川家康、勝海舟、大久保利通、西郷隆盛、木戸孝允、坂本龍馬など、まだまだ僕がしらなかった歴史上の人物も多く、僕も日本に住んでいる以上、もっと勉強したいな、と思いました。また武士という言葉の本当の意味を教えてもらえたことは、僕にとってとても貴重なことでした。「サムライ・ニッポン」というイメージは、海外では、「シンプルな武器でありながら、不思議と強い、負けない」というイメージです。けれど、武士の「武」という言葉は、本来は矛を止める、という意味で、武士が刀を抜くということは、自分が切られるか、相手を切るか以外に道はなく、武士が刀を抜く時は、本当にその覚悟をしたときに限るのだそうです。いかにに刀を抜かずに武士としての生涯を生き抜くか、それこそが武士道というわけです。西洋にも騎士道というものが存在しますが、これはある意味、キリスト教と深く関わっているものであり、日本の武士道とはかなり意味が違います。日本の武士道の5常、仁・義・礼・智・水・信は、これからの未来、世界が一つになるためのキーワードでもあると思いました。


帰り道に、ハイテクな回転寿司に入りました。食べ終わったお皿を
回収口に投入すると、計算までしてくれます。5皿食べると自分の席のモニターでゲームも出来ます。おもちゃ、あたりました。ハンバーグ寿司もありました。笑

PS 今月からナポリ大学の客員教授になりました。
35回目の誕生日
3月22日は、僕の35歳の誕生日でした。もともと、家族と離れて暮らしてきたせいか、誕生日を家族で、というより、誕生日は大勢の友人達と賑やかに過ごす、というのが僕のいつもの誕生日の過ごし方で、今年も大勢の友人達と共に、楽しく過ごしました。


プレゼントに、愛車RX-8のカスタマイズチケット(?)をいただき、さっそく昨日、話をつけてもらってあるマツダへ出向き、車をみてもらっています。最高です!!みなさん、ありがとうございました。

<以下はお知らせになります。>
3月29日(土)に、東京大学が協力している「新木場祭り」で僕の講演があります。これは無料のイベントで、木材の歴史、大切さを伝えるために行われています。ご興味のある方は、足を運んでいただければと思います。僕のパートは、
フリートーク 11時〜12時(サテライト会場 木材市場会場)
「インフラフリー」 1時〜1時35分過ぎ(新木場センタービル2階)
となっていますが、以外にも木材に関わる催しがたくさんあります。
詳細は、新木場倶楽部 事務局 3521−8821でお聞き下さい。

さようならお父さん
先週末、シブヤ大学で講義し、翌日は静岡県の清水市に行きました。清水市の会場では、簡単な挨拶の後、本のサイン会が行われました。2時間近く待って下さった方々も大勢いらしたと思います。どうもありがとうございました。


今回は、特に子供がたくさん来てくれて、サインをしているテーブルからようやく顔をのぞかせる子供の顔や、そこから差し出される小さな手と握手していると、休日を返上し6時起き(つらかった。笑)をしてここまできて本当によかったな、と思いました。

僕は、子供と会う度に「何歳ですか?」と聞いていたんですが、なぜかその日、ほとんどの子供は「8歳」か「11歳」。学校の学年単位で参加しているのかと思ったら、そうではないらしく、主催者の方々も驚いていました。思えば、僕も11歳の時、宇宙エレベーターを描いた「楽園の泉」を読みました。その作品の存在感に衝撃を感じたものの、その時にはとても難しく感じたことを覚えています。そして、僕が大人になり宇宙エレベーターのプロジェクトに関わることになったとき、この本をもう一度読み返しました。

この本の作家は「アーサー・C・クラーク」氏。静止軌道を発見した科学者とも言われているクラーク先生は、小説を通して科学の面白さを伝えたいと「2001年宇宙の旅」の原作を代表とする数々の名作を発表しています。人に未来や科学を想像する力を与えるすばらしい作家といえるでしょう。

そして、彼は科学者としても活動しており、以前、僕も宇宙エレベータープロジェクトに関わった時に、何回か会いに伺ったことがあります。そんな交流の中、いつしか彼は僕にとっての子供時代のヒーローでもあり、もう一人の父親のような存在になりました。東京に戻ったら、久しぶりに連絡をしよう、僕はそう思っていました。


その翌朝、クラーク先生がスリランカで亡くなったと訃報が届きました。90歳だった彼は、最近はずっと病気がちで車椅子の生活でしたが、最後の本をどうしても書き上げたい、と頑張っていました。。。その作品の完成をみることなく、彼は逝ってしまいました。

僕がクラーク先生と出会い、その経験が力となり僕の未来が開けたように、僕と出会ったことで、世界のどこかで誰かが、私たちが最も望んでいる明るい未来を実現しようと夢を持ってくれることがあるとしたら、僕らの旅は今までもそしてこれからも、永遠に紡がれていくことになるのではないでしょうか。

さようなら、お父さん!!
そのバトンを僕らは確かに受け取ろう。そして、次の旅へと出発したあなたを、心からの感謝で見送ろう。

この話を、ある人にした時、その場でBUMP OF CHICKENの「SUPERNOVA」という曲をiPodで聞かせてくれました。

-♪本当の存在はいなくなってもここにいる
  僕らの時計はとまらないで動くんだ♪−
東京大学創立130周年記念事業

昨日は、東京大学創立130周年記念事業の公開シンポジウムで、講演とパネルディスカションを行いました。

映画やアニメーションの世界には、未来的な要素を含んでいることが多くあります。僕が映画を大好きなのも、未来にあり得るかあり得ないか、それがどんな未来をもたらすか、それは善なのか悪なのか、というようなことにとらわれず、自由に創造力を発揮し、未来を思い描くことが可能な世界だからだと思います。

科学者にとっても、現在の社会の価値にとらわれない、ということは、実はとても重要なことです。前に進むのは、科学だけでもアニメの世界だけでもなく、人間の社会も、そして人間自身も進化するものです。その上で、その進化したテクノロジーを使用するのは誰なのかを考えてみると、やはり未来にそれを判断するのは、その時の人類に他ならないのです。

このシンポジウムでは、東京大学における研究とアニメの連携による新たなアニメコンテンツ制作に取り組み、そこに開けるアニメの未来の可能性について考えるというもので、異なった立場の才能あふれる研究者、専門家、クリエーターなどが出演、お互いの意見や世界をディスカッションし、とても有意義なものとなったのではないかと思っています。

そして、今回、テーマとなっていたアニメ作品「RD潜脳調査室」は、4月8日(火)24時59分よ日本テレビで放送が開始されます。ちなみに、僕はここで科学面でのスーパーバイザーとしてコラボレーションをさせていただいています。

http://www.ntv.co.jp/RD/

是非、みなさんご覧になって下さい。
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